tmpnam - テンポラリファイル名の作成

【書式】

#include <stdio.h>

char *tmpnam(char s[L_tmpnam]);

【解説】

tmpnam()は既存のファイルと重複しない新たなファイル名を作成します。新

たなファイル名は、<stdio.h>で#defineされている定数P_tmpdirにユニーク

な数字を連結したものになります。

sは少なくともL_tmpnamの大きさをもつ配列か、あるいはNULL でなければな

りません。sがNULLでない場合には、作成されたファイル名はsに格納され、

sが返されます。sがNULLのときには、ファイル名は内部のstaticな文字配列

に格納され、そのポインタが返されます。

tmpnam()はファイル名を作り出すだけで、ファイルをオープンするのではあ

りません。また、tmpnam()で得られたファイルをオープンした場合、そのフ

ァイルが自動的に消去さることもありません。ユーザの責任において消去し

て下さい。

【リターン値】

作成されたファイル名へのポインタを返します。

【可搬性】

ANSI, UNIX, DOS窓

【参照】

tmpfile(3), tempnam(3), mktemp(3)

【バグ】

tmpnam() はライブラリの作成時に<stdio.h>で定義されたP_tmpdirの値をそ

のコード中に埋めこんでいますので、<stdio.h>中のP_tmpdir を変更しても

tmpnam()の動作は変化しません。P_tmpdirを変更したいときには、ライブラ

リを再コンパイルする必要があります。

【copyright (c) 安江正樹＠東海大学理学部物理学科】